日本リンパ腫学会について > 学会概要
【使命】日本リンパ腫学会の使命は、リンパ腫及び類縁疾患において、病因・病態を解明し、診断精度、治療成績、患者の生活の質を向上させることである。
網内系とは“全身に散在し貪食能と共通の細胞形態を示す間葉系細胞の総称”であり、リンパ節・脾・消化管粘膜固有層の支持細胞,いわゆる組織球,および肝クッパー細胞・骨髄の洞内皮等が含まれる。この領域に関する研究者相互の交流をはかり、研究の発展に寄与することを目的として、1961(昭和36)年、日本網内系学会が設立された(発起人:赤崎兼義、勝沼精蔵、天野重安、山形敬一、日比野進、脇坂行一、田坂定考)。それ以来、網内系細胞を対象として、細網細胞、内皮細胞、マクロファージなどにおける形態、機能、細胞起源およびこれらに由来する腫瘍、疾患などをテーマとして、研究活動が精力的に行われてきた。1983(昭和58)年には81番目の日本医学会分科会に認定された。その後、網内系とリンパ球との関わりが明らかとなり、リンパ球およびその腫瘍を中心とする研究が盛んになってきた。本学会でも悪性リンパ腫に関する研究報告が大半を占めるようになってきたため、名称変更を日本医学会に届け出て、1997(平成9)年4月1日より、名称を日本リンパ網内系学会へと変更した。2014年7月には本学会を一般社団法人化した。 2024年(令和6年)6月名称を日本リンパ腫学会に名称変更。
本学会は、基礎分野と臨床分野の研究者が協働して活動しているという特徴をもち、本邦はもとよりアジアの血液病理研究のセンター的役割を果たすべく活動を行っている。研究対象の主体はリンパ球であるが、樹状細胞、マクロファージなどリンパ球以外の免疫担当細胞の機能解析などの研究活動も行われている。日本血液病理研究会は本学会と重複するところが多く、出来る限り合同で会を開催する方向で進められている。学会誌は、1961年より日本リンパ網内系学会会誌(和文誌)として、2001年よりJournal of Clinical and Experimental Hematopathology(英文誌)として刊行されている。